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2009年6月26日 (金)

あらん的青春の輝き

  高校3年生の時、毎週学年共通の英単語テストがあった。

  事前に試験範囲(春に配布されてる英単語辞典の○p~○pてな具合)は知らされるのだが、我がクラスはほとんどの奴等がやる気がなく、もちろん私も例外ではなかった。

  テスト日当日の朝に3~5分位試験範囲のページを眺めるだけ。たまたま覚えているのが出たらラッキーぐらいの感覚。

  んなもんだから、大体いつも点数は30点ぐらい。でも、もともとやる気が無いのだから、悔しいとも思わないし落ち込みもしない。

「あっそ。そりゃ、そうだろうな。」ぐらい。

  そして、同じ様な考えの奴等がゴロゴロしている為、当然我がクラスの平均点は低い。

  担任のM(こやつ、今は教師を辞めて何やら偉い立場になっていて、時々TVや新聞で見かける)が言うには、毎回8クラス中ダントツの最下位なんだそうだ。

  だから、いつも

「君たち、職員室での私の立場を考えた事があるかね。いっつも最下位だよ。しかもダントツだよ。1位とまでは言わないけれど、たまには順位を上げようよ。」

なんて言ってた。

  だけど、

「ウィーッス。」

なんて気の無い返事で、次もまた最下位。

 

  そんな事が何回も続いたある日の休み時間、クラス委員が突然教壇に立って、

「みんな、ちょっと聞いて。今度の英単語テストなんだけれど、みんなで一生懸命勉強して、1度でいいから学年1位になってみない?」

  最初は「へ?」ってみんな思ってたんだけれど、クラスのお調子者が

「あ~、いいね、それ!突然1位になったら、M驚くだろ!」

と乗ったもんだから、

「おおっ!それ、面白そう!」

「どうせならさ、絶対Mには勉強してるってのは秘密な!」

「よっしゃ、絶対1位取ってやろうぜ!」

なんて、みんな乗り気になっちゃった。

  その日から、急に休み時間になると英単語辞典を見て勉強を始める奴等が続出。でも、もちろん大人と他のクラスの人がいない時だけだけどね。

 

  そしてテスト日当日。

  何も知らないMは

「また、君たちにとっても私にとっても嫌な日が来ちゃったね。まあ、せいぜい頑張って」

などと溜め息まじり。

 

  んで、結局どうなかったと言うと・・・。

  次の日。

  「君たち、何があったんだ?昨日のテスト・・・学年で1番だったよ。」

教室に入ってくるなり目を丸くしたMが伝えると、教室中は大歓声。

  そう、それまで毎回学年で最下位だった我がクラスは、見事に突然学年1位に成り上がったのであった。

 

  んで次の週。

  「君たち、何これ?前回いきなり1位になったかと思ったら、今回また最下位だよ。君たちは一体何なんだ?何が何だかわからんよ。」

教室に入ってくるなり呆れた顔でMが伝えると、みんな苦笑。

「いいじゃん。1回でも、いい思いしたんだからさ。」

とお調子者が一言。

  そう、最初から「1度だけ」であり、次の週からは、また誰も勉強せず。

  その後、結局最後まで我がクラスの最下位は続いたのであった。

 

  でも、この出来事って何だか凄く「青春」を感じるんだよね。

  出来の悪い連中が、みんなで1つの目的に向かって協力し、見事に1位になったんだもん。

  そして、それを実行できたのは、あの年代の若者たちだけがもっている純粋さのおかげ。

  私の中では「青春」を象徴する出来事。

  そう、糞みたいな私の人生の中で、唯一と言っていい位、輝いてるshine出来事なんだよ。

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